中国の『自動車運転自動化分級』の国家標準(GB/T40429-2021)では、自動車自動化運転等級を低いものから高いものまでレベル0‐5に分けている。レベル0-2は自動運転ではなく、依然としてドライバーによる運転が必要とし、システムは知能化運転支援に過ぎず、道路状況に対する警報と支援の役割を果たす。
レベル3以上から運転主体はシステムになる。ただ、レベル3は依然としてドライバーがいなければならない。自動運転システムをオンにした後、ドライバーは非運転関連活動に視線を移すことができるが、注意と警戒を保ち、特殊な状況が突然発生した場合に備え、いつでも車両を引き継ぐ準備をしておかなければならない。レベル4-5は、ドライバーがいなくてもよい。自動運転システムをオンにした後、ドライバーの立場は乗客に変わり、特殊な状況が発生しても、ドライバーが車両を引き継ぐことは義務付けられていない。現時点で、量産されている車両の大部分はレベル0-3の状態にあり、レベル4は一部の試験環境に限り少量存在し、レベル5は理論研究と実験段階にとどまっている。
現時点で自動運転は新興分野に属し、交通違反の原因は比較的複雑なので、関連規定は整備されていない。自動運転中に発生する違法行為について、一部の地方では地方法規を制定した。例えば、『深セン経済特区インテリジェント・コネクテッド車両管理条例』には、「ドライバーがいる場合に違法行為が発生したら、ドライバーに対して処理を行う。無人運転中に違法行為が発生したら、車両の所有者、管理人に対して処理を行う」と規定している。『長沙市自動運転車両発展条例』には、「ドライバーの操作責任に属する場合は、ドライバーに対して処理を行う。自動運転システムの原因に属する場合は、自動運転車両の関連主体に対して処理を行う。」と規定している。
ほとんどの自動運転レベルが完全な自動運転に達していない状況について、工業情報化部は、「消費者が運転「支援」システムを「自動」運転システムと勘違いしないように、企業は消費者に情報を提供する際に虚偽や誇張表現を使ってはならない。」と規定している。当該規定に応えるために、多くの自動車企業はユーザーマニュアル、宣伝資料、車載インターフェースにおいて「自動運転ではなく、運転支援である」ことを明記し、ドライバーに全過程で集中力を保つように要求し、安全でない運転行為を禁止している。
以上のことから、現時点で主流の自動運転等級がいずれもレベル0‐3である背景があり、ドライバーが運転に不可欠な役割を果たしているため、飲酒運転は依然として違法行為と見做される。将来、レベル4とレベル5の自動運転が可能な車両が量産・発売された後、自動運転システムをオンにすると、ドライバーの立場が乗客に変わるため、飲酒後の乗車は飲酒運転と見做されなくなる可能性がある。ドライバーは知能化運転支援機能をオンにしても、運転の全過程で集中力を保ち、飲酒運転や居眠り運転などをしないように注意し、いつでも車両を引き継ぐ準備を整え、安全運転義務を厳格に履行しなければならない。